一昨日の土曜日に杉並チャリティーウォークの主催者である未来をつなぐ子ども資金さんの公開選考会にオブザーバーとして参加してきました。

杉並チャリティー・ウォーク

「ワンコインで楽しく社会貢献」をキーワードに杉並区で毎年開催されている街歩き(チャリティー・ウォーク)イベント。

来年2020年で20周年を迎える歴史あるチャリティー・ウォークで、参加者は各チェックポイントに設けられたイベントやゲームを楽しみながら街歩きができ、参加費は杉並区で活動する子ども支援団体への助成金になるという仕組みになっています。

杉並チャリティー・ウォーク(https://scw.kodomoshikin.org/)

私は去年は参加できなかったので、来年こそ参加したいと思ってます。

未来をつなぐ子ども資金

杉並チャリティー・ウォークの主催と杉並区で子どもたちのために活動する団体への資金助成をしているNPO法人。

事務局の秋山さんは、ファンドレイジング・スクール時代の同期生です。

秋山さんは、フルタイムの仕事をしながら約20年間ずっと地域のために活動を続けています。すごい。

去年助成金を受けた3つの団体

未来をつなぐ子ども資金から去年資金助成を受けた3つの団体の活動報告のあと、オブザーバー参加した3名のファンドレイザーがファンドレイジングに関する提案や活動に対するフィードバックをする場面もありました。

他のファンドレイザーの方がアドバイスをされる場面に立ち会うのは、とても勉強になります。自分の感想も含め、いくつか備忘録的に書いておきます。

活動のゴール設定はあるか

3年後または10年後に受益者が(または社会が)どのような状態になっていることを目指すのかを決めておく。ビジョン=活動のゴール設定がないまま、目の前の問題に取り組むだけでは周囲の共感を得ることは難しい。

周囲の共感が得られないということは、寄付や協力者の拡大が難しいということにも繋がる。初期から一緒に活動しているからといって、目指しているゴールが同じとは限らないので、スタッフと腹を割って目指すゴールを共有することはとても大切。

助成金をつかって助成金に頼らない仕組みを作る

メインの事業を助成金に頼ってしまうと、助成金が途切れた時に活動も終わってしまう。それでは事業が安定せず、団体としての信用力も高まらない。受益者への支援が途絶えてしまうことにもなる。助成金を使って事業を行うのと並行して、人材を育成したり、ノウハウを蓄積したり、翌年以降の事業や資金調達に繋がる資産をつくることを是非してもらいたい。

たとえば、貧困家庭の子どもに絵本を配る事業を行なっている団体なら、助成金を絵本の購入と配布経費に全て使ってしまうと、助成金が受け取れない年には活動ができなくなってしまう。助成金の一部を使って寄付を受け付けるホームページを作成したり、寄付集めのイベントを行なってノウハウを蓄積するなどしておけば、助成金への依存度を下げることが可能になる。複数の資金調達手段を持つことで助成金への依存度が下がれば、事業が安定して行えるようになる。

組織の成長戦略を描く

活動の初期メンバーは、自身の経験や能力への自負があるため「事業は継続・拡大していきたいが安易に素人には参画して欲しくない」という意識を持ちがち。しかし事業の成長は組織の成長なくしては得られない。「自分たちにしかできない」と思っていることを、より多くの人が参加できる形にしていくことが、団体の成長ひいてはビジョンの実現につながることを意識して、事業の戦略とあわせて組織の成長戦略も描くことが重要。

まとめ

チャリティー・ウォークは、参加する側にとっても助成を受ける側にとっても素晴らしい仕組みなので、今後いろいろな地域に広がっていくといいなと思う。

敷島神社のお祭りの収益金の一部をここ数年は自然災害の被災地へ寄付しているが、地域のNPOへの助成という可能性も今後は検討してみたい。