
広報活動では、できるだけコストを抑えつつ、より多くの人に情報を届けたいものです。そこで今回は、紙媒体・WEB媒体の特徴、そしてPUSH型・PULL型を考慮した「広報媒体マトリクス」を使った広報戦略をご紹介します。
広報媒体マトリクスとは?
「広報媒体マトリクス」は、弊社のシルバー人材センター職員向け研修でも紹介している弊社オリジナルのフレームワークです。
マトリクスの構成
マトリクスとは、情報を整理するための表です。以下の図のように、
- 横軸:媒体の種類(紙媒体・WEB媒体)
- 縦軸:広報の種類(PUSH型・PULL型)
で分類します。
「PUSH型」と「PULL型」は、広報において「攻め」と「待機」の意味で使います。

PUSH型とPULL型の違い
PUSH型(攻め):こちらから積極的に情報を届ける方法
PULL型(待機):情報を求める人に提供する、または情報を置いておき、必要な人が見てくれるのを待つ方法
PUSH型広報の活用方法
PUSH型広報は、積極的に情報を届けたいときに使います。
紙媒体の場合
- ハガキの郵送
- チラシの全戸配布や新聞折込
- イベントでの配布
これらは特定地域やコミュニティに直接届けられるため、地域密着型のアピールに最適です。
WEB媒体の場合
- WEB広告やメール広告
- メーリングリストやメール配信サービス
短期間で多くの人に情報を届けたい場合に効果的です。WEB広告ではエリアや年齢層を絞った広告を打つことも可能です。
PULL型広報の活用方法
PULL型広報は、興味を持った人が情報を取りに来ることを期待する方法です。
紙媒体の場合
- 公民館や公共施設にチラシを置く
低コストで興味がある人に情報を届けられ、公共施設に置くことで信頼感も得られます。
WEB媒体の場合
- ホームページ
ホームページには詳しい情報を掲載し、こまめに更新することが大切です。これにより、信頼感が高まり、ファンの獲得にもつながります。
SNSの活用
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSは、基本的にはPULL型です。しかし、シェアやリポストによって情報が拡散されると、PUSH型としても機能します。
広報媒体マトリクスの活用で相乗効果を
異なる広報手段を組み合わせることで、相乗効果を生み出せます。
PUSH型のチラシで簡潔に情報を伝え、詳細はPULL型のホームページで案内する
これにより、チラシの視認性が向上し、興味を持った人にはホームページで詳しい情報を提供できます。
イベントの告知を紙媒体で行い、申し込みはWEBで受け付ける
これにより、事務局の営業時間外でも受付ができ、参加者の利便性が向上します。
まとめ
広報媒体マトリクスを活用して、伝えたい相手や内容に合った広報手段を選びましょう。コストを抑えつつ効果的な広報活動が可能です。まずは現在の広報活動を書き出し、マトリクスに整理するところから始めてみてください。新たな広報戦略のヒントが見つかるかもしれません。