知らないでは済まされない著作権の話②

前回は、著作権にはどんな種類があるのかをご紹介しました。今回は、実際にシルバー人材センターの広報紙を作る上で注意すべき(コンプライアンス違反になりがちな)ポイントを3つのパターンに分けてご紹介します。「こんなことまで気をつけなきゃいけないの?」「これぐらい大丈夫なんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、知的財産に関する訴訟では「知らなかった」「悪気はなかった」では済まされませんので注意しましょう。

1.インターネットで見つけた画像を使う

今はインターネットで簡単に画像検索できる時代です。「紅葉」と検索すれば、プロが撮影した写真や誰かが趣味で撮影した写真などが画面に表示され、その中から好きな写真をダウンロードすることも簡単にできてしまいます。しかし、それらの画像をシルバー人材センターの広報紙やホームページに使うのは大変危険なのでやめましょう。

職員Aさん

インターネットに公開しているってことは、みんなに見てもらいたいってことでしょ?
だったら使ってもいいんじゃない?むしろ喜んでくれるかもしれないよ。

トリガー

インターネットに公開してある写真でも、自由に使えるわけではありません。
写真やイラストは、信頼できる素材サイトなどで探しましょう。無料で利用できる素材サイトもありますよ。

なるほど。素材サイトから探せばいいんだね。

「何にでも自由に使ってOK」「個人での利用に限る(法人は不可)」「撮影者の名前をどこかに表示する」など、利用条件はサイトによって異なります。素材サイトを利用するときは、必ず利用規約を読んでくださいね。

2.自分たちで撮影した写真を使用する

職員Aさん

だったら自分たちで撮影した写真を使えば問題ないよね!

トリガー

自分で撮影した写真なら基本的に問題ありません。
ただし下記の2点には注意しましょう。

人物が写っている場合

撮影した写真に写っている人物には、無断で撮影されたり撮影された写真を勝手に公表されたりしないよう主張できる権利(肖像権)があります。広報やホームページなどに使用する目的で撮影する場合は、その場にいる人に撮影と掲載の許可を得ることを忘れないようにしましょう。

絵画など第三者の著作物を撮影する場合

絵画や写真、書籍、新聞、企業のキャラクターなどを撮影する場合は、被写体の著作権を侵害する恐れがあります。風景や建物には基本的に著作権が存在しませんが、撮影禁止の場所などでの撮影はやめましょう。

3.印刷会社やデザイナーから納品された画像を使う

お金を払ってプロに作ってもらったチラシやホームページの画像なら、自分たちに権利があるので使っても構わないと思っていませんか?実はここが最も勘違いしやすいポイントなのです。納品されたチラシや画像は、たとえ制作の対価を支払っていたとしても、それを作った印刷会社やデザイナーに著作権があり、勝手に使用することは著作権違反に当たります。

職員Aさん

印刷会社に依頼したチラシの画像なら自由に使えるよね!

トリガー

ちょっと待って。発注の際に、著作権の譲渡契約はしましたか?
制作代金を支払っていたとしても、勝手に使い回すのは著作権侵害になりますよ。

職員Aさん

えっ!?そうなの?

トリガー

はい。発注とは別に著作権の譲渡契約をしなければ、納品後も著作権は制作側に帰属します。再利用したり別の媒体に使う場合は、そのつど見積もりを取り、二次使用料を支払う必要があります。

職員Aさん

HPにもチラシにも使いたいし、その度に見積もりを取るのは面倒だね。

トリガー

そういう場合は、著作権を買い取るという方法もあります。権利を買い取れば、二次使用料を払う必要がなく、事務手続きも1度で済みますよ。

4.まとめ

ご存知の通りシルバー人材センターの運営には高いコンプライアンス(法令遵守)が求められます。

著作権のルールに違反すると、民事では使用の差し止め損害賠償の請求、刑事裁判で有罪になると10年以下の懲役3億円以下の罰金(法人の場合)が科せられる可能性があります。

「知らなかった」では済まされませんので、チラシや広報紙を作る際には、デザインや写真などの取り扱いに充分注意しましょう。

画像やデザインを利用する際の注意点

  • 権利の所在がわからない写真やイラストは使用しない。
  • 素材サイトを利用する場合は、利用規約を読んでルールを確認する。
  • 人物を撮影する場合は、被写体の同意を得る。
  • 外注先から納品されたデータを利用する際は、二次使用料を支払うか権利を買う。
トリガー

次回はオススメの素材サイトをご紹介する予定なので
楽しみにしていてくださいね!

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