
最近は、くすみカラーや淡い色合いを使ったデザインをよく見かけます。
やさしい雰囲気が出しやすく、全体を柔らかく見せられるため、人気のあるデザイン表現のひとつです。
しかし、「おしゃれに見えること」と「見やすいこと」は、必ずしも同じとは限りません。
特にシニア向けのデザインでは、淡い色同士の組み合わせによって、文字や情報が見えづらくなってしまうことがあります。
見えづらさの原因は「コントラスト不足」
例えば、こちらの2つのデザインは、どちらも淡い色をベースに作られています。


デザインA
最近よく見かける「くすみカラー」や淡いトーンを使ったデザインです。
やさしく、おしゃれな雰囲気はありますが、背景と文字のコントラストが弱いため、実際にはかなり読みにくくなっています。
特に印刷物では、画面で見ている時よりも全体的に色が少しくすんで見えることがあります。そのため、細い文字や淡い文字色は、背景に埋もれて読みにくくなってしまう場合があります。
デザインB
画面上では「まあ読めるかな?」と感じるかもしれません。
しかし、シニア向けのデザインとして考えると、こちらもコントラストは弱めです。
制作者側は内容を知っているため自然に読めてしまいますが、初めて見る人、とくに高齢の方にとっては思っている以上に文字が見えづらくなっていることがあります。
「これくらいなら大丈夫かな?」と思った部分は、実際には危険なラインに入っていることも少なくありません。
コントラストを調整するとどう変わる?
そこで、コントラストを調整して改善した例がこちらです。


- 文字を太くする
- 文字色を濃くする
- 背景との差を広げる
(今回は文字の後ろに白背景を敷き、背景の装飾も少し目立ちにくく調整しています)
といった調整を行うことで、タイトルがかなり認識しやすくなっています。
また、背景と情報のエリアを分けたことで、視線が散りにくくなり「何の案内か」も伝わりやすくなりました。
特にシニア向けのチラシやポスターでは、「なんとなく読める」ではなく、「パッと見て読める」ことがとても重要です。
少しでも見えにくいかな?と思ったら、もう一段階コントラストを強くしてみると、読みやすさが大きく改善されることがあります。
まずは、「伝わること」が大切
もちろん、淡い色を使うこと自体が悪いわけではありません。大切なのは、「誰に向けたデザインなのか」を考えることです。
SNSやWebで見かけるおしゃれなデザインも参考になりますが、そのまま印刷物に当てはめると、ターゲットによっては見づらくなることがあります。
特にチラシやポスターは、「しっかり読んでもらえるか」がとても重要です。
そのため、私たちもシニア向けのデザインを制作する際は、「少し見やすくしすぎる」くらいを意識しています。
流行を取り入れることも大切ですが、まずは「誰に、何を伝えたいのか」を基準に考えることで、より伝わるデザインに近づくかもしれません。
















