職員Aさん

たまに「会費を払ってるんだから、仕事を紹介したまえ」みたいな態度の会員さんがいて困ることがあるんだ。
態度をあらためて欲しいんだけど、どうすればいいかな。

トリガー

それは困りますね。シルバー人材センターの運営主体は会員ですから、広報紙や事務局通信などを通じて日常的に意識の変化を促してはいかがでしょう。

職員Aさん

態度を変えるんじゃなくて意識を変えるの?
そんなことできる?

トリガー

呼び方を変えることで意識が変化することはありますよ。

「あなた(YOU)」から「私たち(WE)」へ人称を変えよう

会員がお客様感覚になってしまう原因は、必ずしも会員側に原因があるとは限りません。センターが発行する媒体や職員さんの言動などを通じて「自分は外部の人間なんだな」「ここは自分が主体的に関わる場所ではないな」と会員さんが認識してしまうということもあり得るからです。

つまり「お客様扱いするからお客さま意識が芽生える」ということもあるのです。そこで提案したいのは、会員を指すときの人称を変えるということ。具体的には、会員を指す言葉を「あなたたち」「皆さん」などから「私たち」に変えるということです。できれば入会説明会や総会などで話をする時の呼び方も可能な限り変えてみてください。
会員は「私たち」という言葉を見たり聞いたりするたびに、会員と事務局が同じシルバー人材センターの仲間であることを意識することができ、シルバー人材センターに対する認識が少しずつ「会費を払って仕事を紹介してもらう団体」から「自分が所属している団体」に変化していくはずです。

お客様感覚の状態では、職員 = サービスを提供してくれるはずの人なので、思い通りに扱ってもらえなければクレームを言いたくなるでしょうし、他の会員=仕事を取り合うライバルということになれば仲良くする必要性を感じてもらうのも難しいでしょう。

しかしシルバー人材センターに対する認識が「自分が所属している団体」に変化していけば、職員さんや他の会員に対しても仲間としての意識が芽生え、事業や組織に対しても「もっとこうしたら良くなるんじゃないか」というアイデアが湧いてきたり、ボランティアや委員を引き受けてくれることもあるかもしれません。

職員Aさん

自分達の発言や発信する言葉を変えることで、会員さんの認識が変わるかもしれないってことだね!

トリガー

そうですね。人の意識を変えるのは簡単ではありませんが、呼び方を変えるのは難しくないはずです。
さまざまな機会を通して、会員に「あなたは大切な仲間ですよ」ということを伝えていきたいですね。

まとめ

  • 会員のお客様意識はセンターの発信や職員の言動が原因のこともある
  • 会員を指す言葉をYOU(あなた)からWE(私たち)に変えてみよう
  • 「あなたは大切な仲間ですよ」というメッセージを伝えることが大切