同じ文字量、画像を使用してもレイアウト次第で紙面の印象はガラリと変わります。日本語は縦組み(縦書き)でも横組み(横書き)でもレイアウトできる言語ですが、どのような場面で使い分けると効果的なのでしょうか。今回は組み方向と視線の流れを確認しながら、流れやリズムを感じるレイアウトについて考えてみましょう。

今回出てくる段組については、読者に優しい段組(だんぐみ)レイアウトで詳しく説明されています。よかったら合わせてご覧ください。

縦組みのレイアウト

視線の流れが上から下、右から左へ進んでいくため、綴じは右綴じとなります。

広報紙などのレイアウトを考えるときは、文章を一段で組んでしまうと縦方向の情報量が多くなりすぎ読みづらさを感じるので、3段や4段組みにして視線の移動する量を調整していくと伝わりやすいレイアウトに仕上がります。

こんなときにおすすめ

縦書きの文章は、読み手の感情に訴えたい場合に有効と言われています。また、新聞などで縦書きに馴染みのあるシニア世代がターゲットの場合も、縦書きは効果的です。

例)新聞、小説など文字量の多い書籍、他

横組みのレイアウト

視線の流れが左から右へ、上から下へ進んでいくため、綴じは左綴じとなります。

人間の目は、縦方向より横方向へ視線を移動させる方が自然に行えると言われています。書籍などでは1段組、広報紙などの情報量の多いレイアウトでも2〜3段組程度でも十分かと思います。

こんなときにおすすめ

横書きの文章は、読み手に理解を促したい場合に効果的な書き方と言われています。また、パソコンやスマートフォンなどはほぼ横書きのため、読み慣れている若年世代をターゲットにする場合にも効果的でしょう。

例)説明書、契約書、電子画面、他

まとめ

横組み・縦組み等の組み方向に対して「こういう場合はこちら」という明確な決まりはありません。デザインの目的や使用方法により、ベストなレイアウトは異なってくるかと思います。

しかし、読み手からすると不規則な組み方向で仕上げられた紙面は読みづらく、情報も伝わりにくくなります。

紙面の都合上、縦書きと横書きが混在するレイアウトになてしまう場合もあるかとは思いますが、なるべく統一することをお勧めします。また、アルファベットや数字、図を多く使用する際は、基本的に横組みの方が読みやすく視認性も良いと言われていますので参考にしてみてください。