こんにちは。トリガーコーポレーションの高橋です。
前回ご紹介した関係構築ピラミッド、いかがでしたか?慣れないフレームワークなので、少し難しかったかもしれません。なので今回はシルバー人材センターで最も重要なステークホルダーである会員向けの広報活動に絞って、もう少し詳しくご説明していこうと思います。
初めて読んでくださっている方は、前々回の記事(広報活動はコミュニケーション)から読んでくださいね。
会員についての関係構築ピラミッドを描こう
前回の関係構築ピラミッドで、右側に書いたのが会員向けの広報活動だったよね。
そうですね。今回は会員向けの広報活動に絞って関係構築ピラミッドを描いていきますが、より細かく説明できるように、ピラミッドを2つに分けたいと思います。
2つの関係構築ピラミッド
左が入会前、右が入会後の関係構築ピラミッドです。各段階の項目の内容は、左側のピラミッドではどのセンターでも似たようになると思いますが、右側ではセンターごとに違ってくるかもしれません。
どうしてセンターごとに異なるの?
入会後のピラミッドの頂点は「センターのことが好き」という状態ですが、具体的に何をもって好きであると定義するのかは、考え方によるので、ミーティングなどで話し合って共有しておくと良いですよ。今回は仮の設定として「好き」=「運営に主体的に関わる」と設定しました。ほかにも「友人を積極的に誘う」とか「退会時に入ってよかったと思ってもらう」など様々なゴール設定が考えられますね。
ピラミッドに広報活動を記入しよう
では左側のピラミッドに、各段階に向けて実施している広報活動を記入してみましょう。
これは前回もやったよね。
次に、各広報活動が意図した層に届いているか、次の段階へのステップアップを促しているかをチェックしてみましょう。
説明会に参加した人はほぼ入会してるので、説明会はうまく機能している気がするよ。HPは、センターに興味を持ってもらったり、説明会に行きたくなるような内容にはなってないかな。広報紙は、多くの人にセンターに興味を持ってもらうために発行しているはずが、実際はほぼ会員にしか読まれていない(配っていない)のが実情で、ここも改善の余地がありそう。
いい感じですね。こうして見つかった課題を、どうやって解決するかを考えていくことが大切なんです。各段階でステップアップを促すためのポイントをご紹介しますので参考にしてください。
ステップアップのポイント
広報活動において、次の段階へのステップアップを促すためのポイントを書き出してみました。
1番下の、イメージの統一ってどういうこと?
人が「見たことがあるな」と認識するためのポイントの1つは繰り返しです。看板、チラシ、広報紙、名刺などに同じロゴや同じ色、同じ書体を使うことは、認知度の向上やイメージアップのために意外と重要なんですよ。
なるほど。それぞれのポイントを意識することで、広報活動の改善点が見つかりそうだね。
正解は1つじゃないので、より良い広報活動ができるように改善していけるといいですね。
各ステップごとに適した言葉を使おう
最後にもうひとつだけ。言葉の使い分けについてお伝えしますね。私たちは知らない言葉を見たり聞いたりすることに対してストレスを感じます。なので、できるだけ簡単で分かりやすい言葉を使うことを意識してください。たとえば「就業」や「配分金」などの単語は、入会前の人にとっては聞き慣れない言葉なので、それだけで「なんか難しそうだな...」という印象を与えてしまいます。
たしかに。自分たちは普段から使ってるから気にならないけれど、会員じゃない人には聞き慣れないよね。
ピラミッドの下のほうの段階では簡単な言葉に置き換えて、途中からはカッコ書きで補足を入れたりすると良いかもしれませんね。あとは「公益社団法人〇〇シルバー人材センター」「シルバー人材センター」「シルバー」「センター」「事務局」など、自分たちを指す言葉も、伝える相手との関係性によって使い分けましょう。
関係性が低いうちは正式名称や詳しい説明が必要で、関係性が高くなるにつれて専門的な言葉や言葉の省略をしても大丈夫になっていくってことか。
共通の略語や隠語を使うことで、関係性がさらに深まるということもあるので、言葉の使い方と関係性は互いに影響しあうとも言われています。興味深いですね。
次回はもうひとつの関係構築ピラミッドについて考えていきます。
入会後の会員との関係構築について、参考にしていただけると思います。お楽しみに!